私にはとても大事にしていたセーターがありました。私の家は経済的にも裕福な家でななく、高校生の頃は家の生活費を稼ぐ為にアルバイトをしていました。
私の高校生の時のお小遣いは月に千円でした。ほしい物も買えず、時々親が服を何着か買ってくれるくらいでした。私が18歳の時、女子短大の推薦入学で合格することができました。その時、私の父がデパートのセール品ですが、セーターを買ってくれたんです。デパートのセーターなんて着たことがなかったので嬉しくてとても大切にしていました。
そのセーターは薄いのに暖かくて、着やすいセーターだったので結婚してからも冬になると着ていました。いつもこのセーターは自宅で洗っていたのですが丁寧に手洗いをして、縮んでしまわないように干し方にも気を使っていました。
なので、セーターは家族の洗濯物とは別の場所の保管をしておいて後で私が時間を見つけて洗っていたんです。しかし、その日は子供の育児で忙しく脱いだセーターを家族の洗濯物を一緒に置いてしまったのです。
そんな時に限って、なぜかいつもは洗濯物を気にしない夫がそのセーターを家族の洗濯物と一緒に洗濯機で洗ってしまったのです。洗濯を干すときに私は悲鳴をあげました。父から入学祝いに貰った大切なセーターが洗濯されて毛糸がカチカチになり、大きさも縮んでしまいもう着れない状態になっていました。
私は自分が置き忘れたことに腹を立ていつもは洗濯なんてしないのに、その日に限って洗濯をした夫にも腹が立ちました。夫は育児で忙しい私の為に、洗濯をしてくれたんだと思います。でも、私は許すことができなくて泣きながら夫に言いました。
このセーターはお金がないのに、父が短大の入学祝だからとデパートで買ってくれたセーターなんだと。高校を卒業した時から、10年間大事に大事に着てきたセーターなんだと。夫は半分怒りながら、もっと良いのを買ってあげるから!と言いました。この一言に更に私は腹が立ちました。
私の大切なセーターをお金で解決しようだなんて・・・せっかく父が買ってくれたセーターですが、縮んでしまったので着ることができず、諦めることにしました。
その後、家族の洗濯物を入れるカゴの隣にもう一つカゴを置くようにしました。もう一つのカゴには、絶対に洗濯機で洗ってはいけないものを入れることにしました。それからは夫も私に聞いてから洗濯機を回してくれるようになりました。洗濯の失敗もなくなったので良かったのですが、帰ってこないセーターの事を思うと今でも悔しいです。
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