私の父の話です。会社の帰り道にあるクリーニグ店を利用しておりました。市内で何店舗かあるクリーニング店です。ワイシャツが1枚数百円という価格で市内では安い方だと思います。
クリーニングに出した高級Yシャツ。受け取りに行くと紛失していた
私は当時、父と同じ会社にいたので通勤は一緒にしており、そのトラブルに出会いました。父がその時に出していたのは、白地に淡いピンクのストライプが入った薄手のワイシャツでした。夏用の薄手の素材のものです。ワイシャツの元々の価格は1着で数万円したという商品でした。サイズはLです。
そのワイシャツを受け取りに行ったところ、商品自体が無くなっていました。父が持参した控えに該当する商品が、どこにも見当たらないという訳です。店側から受けた説明は「他の店舗に紛れてしまっているかもしれないので、探します。ついては後日お越しください。」ということでした。
文句の一つでも言ってから帰ろうかとも思ったのですが、今の段階では結論がはっきりしていないのでその場は商品の特徴を説明し帰宅しました。数日たち、再度そのクリーニング店に出向きました。「見つかりましたよ。」ニコニコと従業員が手にして出てきた商品。
「サイズや素材は、あなたの記憶違いでは?」笑顔で言い放つクリーニング店員
それは確かに白地に淡いピンクのストライプ柄ではあったものの、厚手のネルシャツ素材のもので、腕にはうっすら毛玉ができているような冬用のものでした。しかもサイズがSサイズとなっており、結果全く似てもいない別の商品でした。
あきらかに違うその商品を見て、父がこれは違うと苦笑いを浮かべたところ、それまでニコニコしていた従業員は急に笑顔を消してこう父に言いました。「全店舗探しましたけど、白地に淡いピンクのストライプ柄のものはこれ1着しかありませんでした。サイズや素材については、お客様の記憶違いでは?」
横で話を聴いていた私もさすがに怒りがフツフツと湧き上がり、父が手にしていた控えを奪って、改めてカウンターで広げて見せました。まず控えと全く違う番号札がついている商品だということ、目の前の父がSサイズか?ということを伝えました。さらにその日は、他にもワイシャツをクリーニングに出そうとしいたので、数枚Yシャツを持っていました。
現金3000円と他人のYシャツを渡され、トラブルは強制的に終わりにされた
そのサイズ(全部Lサイズ)を見せ、Sサイズは着ないということ。冷静に店側に説明したつもりです。しかし、店側は最初の意見をオウム返しのように繰り返すのみでした。従業員には、これ以上決定権がないので、上に相談します。ということでその場はそれ以上の発展はありませんでした。
こちらは買った金額での弁償を求め、追加のクリーニングは出しませんでした。後日、現金3,000円と持ち主不明の冬用のシャツを渡されました。新品ではないということで、商品代金全額の補償は不可能と言われました。シャツは誰のか分かりませんから!と言って店に置いて帰りました。二度とその店は利用していません。